YAPC::Tokyo 2019で報恩謝徳の話をしてベストスピーカーを頂きました
https://junkyard.song.mu/slides/yapc-tokyo-2019/#0
「技術力が無い人間がエモに逃げてはいけない」という個人的ポリシーを持っていて、あまりエモい話は登壇ではしないようにしてきたんだけど、今回は「報恩謝徳」がテーマということで、思いっきりエモい話をしてやろうということで申し込んだ。このテーマならベストスピーカー狙えるだろうとも思っていました。
しかし、トーク採択していただいたものの、実は40分のところを20分にしてくれないかという打診があり承諾していました。僕は比較的運営から近い位置にいるのでそういう打診をしやすかったのかも知れず、そういう相談をしてもらえるのは嬉しいし、登壇者が増えるのも良いことだとも思い快諾しました。
とは言え20分にまとめるのは難儀でした。登壇は多少は慣れているつもりですが、今回はかなり難産で、資料作りに苦労しました。
プレゼン作る時は、話したいことをまずは書き出しまくって、アウトラインに収束させてからスライドに起こすのだけど、今回はテーマがテーマなので話したいことが多すぎて爆発してしまって、そもそもアウトラインに収束させられずに苦労した。ベストスピーカーを狙っていた気負いも合ったのでしょう。
もっと話したいとか、感謝を述べたいこと、面白いエピソードとかいろいろあったのですが泣く泣く削りました。
社内的には広報チェック通したほうがいいんですが、今回は事前に広報の担当者に「今回人生の話しようと思ってるんですけど、全然資料できなくて困ってるんで広報チェック回せそうにありません」と断っておいて「いいですよ」とは言われていました。本当は良くないんだけど!
スライドも当初はKeynoteに起こす予定だったけど、これは間に合わんな、ということでいつも使ってるMarkdonwからスライド生成する自作のプレゼンツール(Perl製!)を使うことに。だから逆に勢いよく話せたのかも知れない。
ベストスピーカーを狙ってるんだったら前日とかに宣伝エントリなりツイートなりしたほうがいいんだけど、最後の最後まで内容も収束させられないし全然自信も持てなかったのでそういうこともできなかった。
前夜祭後に @tokuhiromと@xaicronと飲みに行って全員が「スライドできてねー」って話してて、まあなんというかいつものYAPCの光景と言う感じで逆に落ち着いてプレゼンストーリーも見えてきた。この時「そんむーさん自分が意識高くないと思ってるなら相当重症ですよ」ってxaicronに言われたのが面白くて妙に印象に残っている。
xaicronはその後徹夜で資料作ったらしいけど、僕は早朝に起きて、会場で仕上げをしてなんとなく話せるかな、という手応えを感じたのは以下のツイート時点。
資料大体できた #yapcjapan
— songmu (@songmu) 2019年1月26日
正直ベストスピーカーは諦めていて、資料は殴り書きみたいなアウトラインの域を超えてなかったので、まあこれを20分で話しきれたら御の字だろうと思っていた。
とは言え、トークの冒頭で「他のスピーカーの方は慎み深い方が多いか、言ってる人少ないんですけど、ベストスピーカー投票お願いしますね」という軽口を叩けるくらいには自信を持って話すことはできた。話し終わったあとも、少し時間オーバーしちゃったけど、話せてよかったという満足感はありました。
その時点でもベストスピーカーは取れるとは思ってなかったんだけど、YAPCの運営でもあり同僚でもあるpapixが悪くて、ベストスピーカーの発表前に社内のSlackでなにか良いことが起こったことを仄めかす発言をして「これはもしかしたらベストスピーカー取ったかも知れないぞ」とか頭によぎってしまった。
これでベストスピーカーだったら泣いてしまうかも知れないけど壇上で泣かないようにしないとな、とか思ったらその時点でなんだか泣けてきてしまって、いや仄めかしたのはベストスピーカーの話じゃないかも知れないし、別の同僚のスピーカーの話かもしれないからこれで泣いてたら馬鹿だな、とか色々思いを巡らせていたら、果たして本当にベストスピーカーであり、結局壇上でめちゃくちゃ泣いてしまった。人間揺さぶられると弱い。
ということで、多くの同僚やコミュニティの仲間達の前で泣いてしまったのだけど、温かく受け止めていただいたのは本当にありがたかったです。
YAPC自体は盛り上がっててよかった。若い人も結構話してたし、ベストLTもベストスピーカー賞も3位までPerlの話だったのも個人的には良かったと感じています。結構仕事が忙しかったのでフルで楽しめるか微妙だったんだけど、結局誘惑に負けて前夜祭からフルで楽しんでしまった。楽しめてよかった。YAPCが相変わらず僕にとってのモチベーションの源泉の場の一つでもあるのだなとも感じた日でした。あとはtokuhiromのキーノートの最後のスライドに写真を載せてもらえていたのは密かに結構嬉しかった。