nanapi勉強会vol4でパネリストしてきた
nanapi勉強会 vol4 - 【nanapi x はてな】はてなとnanapiの開発フローというイベントがあり、当初は単に普通の参加者の予定だったが、パネリストとして登壇予定だったid:shiba_yu36の都合が悪くなったので、急遽代打としてパネリストとして参加した。
今週も10月9日(木)に【nanapi x はてな】はてなとnanapiの開発フロー in Kyotoという同様のイベントをやります。僕もその日は京都に行く予定です。現状参加人数オーバーしてますが、歩留まり的に今から申し込んでも入れるんじゃないかと思うので、興味のある方は是非
パネルは、僕ははてな入って日が浅いので、前職のこととかを交えながらになってしまうけど、ネガティブなことを話さないにしても、内情みたいなことを話すのもどうなのかなーと言うちょっとした遠慮みたいなのがあり「鎌倉が本社の会社」みたいな言い方をしてしまっていた。あまり変な意味は無い。
ただ、カヤックがnanapiさんやはてなと違うのは、風土的にエンジニア主導みたいなのがあまりないところなのでそのへんの話ができればいいかなーとは思っていたのでそんな感じのことも話したつもり。
nanapiさんはてなはエンジニアがやりたいと言ったことにみんなが乗っかるみたいな風土が多分あって、新しい開発手法も取り入れたり比較的し易いのではないかと感じるし、実際そういう雰囲気はパネルで話している中でも感じた。カヤックは面白い企画を出した人に乗っかるみたいな文化なので、開発手法みたいなのは二の次になりがちなんだけど、エンジニア主導になり過ぎない分、面白いものが出やすい部分もあると思っている。
エンジニアはどうしても「開発手法」みたいな「手段」が好きなオタク気質な人種が多い。そういう気質は僕自身は好ましいものだと思うんだけど、他の職種とはどうしても温度感の違いみたいなものが生まれてしまうので、そういう中でどういうふうに開発手法を取り込んでいくかみたいな話ができれば良いかなと思っていたんだけど、僕の中にも明確な答えがあるわけじゃないので、「難しい」的なことしか言えなかった。
今回の勉強会は130人の定員があっという間に埋まったのは驚いた。それだけ今「開発手法」に注目が集まっているってことなんだろうなと感じた。その理由を考えてみると、
- Web開発が複雑化・大規模化してきた
- しかもビジネスとして求められることもシビアになってきた
- システムとしての安定とスピードの両立が求められる
と言ったことが背景にあり、それによって以下の様なことが求められるようになってきたことがあるのだと思う。
- チームでのものづくりする体制構築
- 情報をオープンにする、業務プロセスを可視化する
- 属人リスクを避ける
だからこそ今は「開発手法」ブームなのだと思う。パネルの中で僕が殊更に「開発手法は手段であって目的ではない」みたいな小うるさいおじさんみたいなことを言っていたのはそういったことを事前に考えていたからである。あと、僕としては「最高のチームで最高のものづくりをしたい」っていうのが仕事の中での大きな目的なので、各種開発手法はそれに対する手段でしか無いっていうのも僕の中のスタンスとしてもあります。
ただ「開発手法はあくまで手段だから」みたいな小賢しいことをほざくよりも、エンジニアが無条件に「このツールを導入したいから導入する」みたいな勢いも、意思決定のスピードの上でも大事だと思っていて、nanapiの遠山さんがアグレッシブに色々なツールを導入していく姿勢には感銘を受けたし、motemenもトークの中で「若くて勢いのあるBlogチームから開発手法を色々パクっている」みたいなことを言っていて、とにかく勢いのある若者から盗むのも大事だとも改めて感じました。
締めのところで「各メンバーが自律して協調して動く理想的なチームは、OSSソフトウェアに似ている」みたいなことを話したんだけど、これは後から思うと語弊があって、言いたかったのは「ソフトウェアにしろチームにしろ、各々のメンバーやコンポーネントが依存しあうのではなく、自律しながら協調して働くのが理想的だ」という意味でOSSの開発手法とは関係ありません。OSS開発と仕事での開発手法は異なるに決まっているので。
また、質疑応答で「開発手法をどのように取り入れていったほうが良いか」という質問を受けて「今そういうところで悩んでいる会社は非常に多い」という話をしましたが、これは本当にそうで、僕がフリーで活動している間にいろいろな会社からそういう相談を受けました。その中でも実は7,8月はiichiという会社を手伝っていました。その辺りの話はまた別エントリで書きます。
最後になりますが、nanapiの皆様、会場の手配から運営までありがとうございました。来週は京都でお待ちしておりますのでよろしくお願いいたします。