スポーツサイクル歴15年、ロードバイク/MTB全バラ組み立て余裕な俺が最低限必要な工具を紹介するぜ
学生時代にバイト代の大半を自転車関連につぎ込み、日がな近所の自転車屋に入り浸ってメンテを覚え、専用工具もひと通り揃えてしまった俺が初心者に本当に必要な工具を紹介するぜ。
まず最初に言えることは、1万円くらいで売ってる工具セットはゴミの集まりなので買ってはいけない。俺は買ってしまったから知ってる。
基本編
アーレンキー
必須度: ☆☆☆
何はともあれアーレンキー。スポーツバイクの大事な部分の締め込みはほとんどが六角ネジなので絶対に必要。
僕はこのホーザンのやつを15年使ってる。全然摩耗しないし、ボールポイントも便利だし、使いやすい。この安さははっきり言って異常だ。ホーザンは国産の自転車工具メーカーなので、洋物に比べて全般的に質の割に値段が安くて良い。洋物好きな人はPBのレインボーとか買ってそう。
ちなみに、このセットには8mmのアーレンキーがついていませんが、逆にそれが携行性の点でグッド。ツールボトルにも入る。
最近はクランク抜くのにも8mm要らないから、ペダルが8mmアーレンキーで締めるタイプじゃなければ8mm買う必要もない。
タイヤレバー
必須度: ☆☆☆
まあ必須でしょう。パンク修理とかタイヤ交換くらいは自分でやりたい。
タイヤレバーはコレ。ホントはミシュランの黄色いやつが好きだったんだけど、なんか生産中止(?)みたいなので、おなじ形で同じような使い勝手のレビューがついてるコレ。
単純な形な分、折れにくく丈夫でシンプル。別にスポークに引っ掛ける溝とか要らないんですよ。
フロアポンプ
必須度: ☆☆☆
携帯ポンプで頑張る手もありますがまあ必須でしょう。ぶっちゃけなんでもいいけど高いやつのほうが長持ちするし空気の入りが全然違うので高いやつを使ってしまうと戻れなくなる。「高いヤツのほうが早く空気を入れられるから時間の節約になって結果的にお得だ」とか言い訳をして高いフロアポンプを買ってしまうのが自転車乗りの性です。以下完全に趣味の話。
まあとにかく、このポンプヘッドが良くて使ったら手放せないのでオススメです。ぼくはこれと、SILCAのスーパーピスタを組みわせて10年以上使ってる。スーパーピスタも一回オーバーホールしたけど、ガタも全然なく使えているので良いものはやっぱ良い。木のハンドルがかっこいい。
つまり、フロアポンプはなんでもいいけど、いいやつは長く使えるので…(以下沼へ続く
携帯ポンプ
必須度: ☆☆
できればあった方がいい。ロードだと高圧入れる必要があるのでボンベと合わせ技が良い。普段の自転車通勤だったらボンベだけでもよくて、長距離乗るときは念の為に携帯ポンプも一緒に持って行くみたいな運用が良い。ボンベも使えて、手動ポンプとしても使えるみたいなハイブリッドタイプもあるけど、それよりかは別々に揃えたほうが良い。そういうタイプは手動時に高圧入れづらいことが理由。
プラスドライバー
必須度: ☆☆
実はスポーツサイクルにおいてはドライバーはあんま必要ない。ディレーラーの調整とかライトの取付とかで必要になったりするくらいでシビアな締め込みが必要になったりはしない。あったらあったで日常生活にもなにかと便利だとは思うので、ホームセンタークオリティで良いので一本適当なサイズを用意しておくと良い。
携帯工具
必須度: ☆☆
昔は馬鹿にしてたが最近のやつはなかなか侮れない。ただ、摩耗は早いと思うのであくまで応急処置用で常用は禁物。
僕はこれの昔のモデルを携帯している。それこそプラスドライバーとかこれについてるやつでいいんじゃないかって感じがする。
ペダルレンチ
必須度: ☆
案外要らないんじゃないか感ある。輪行で外す人も少数派だろう。「緩んだら怖いから定期的に増し締め」みたいな話もあるけど、ペダルは普段締まる方向に回ってるわけだからそうそう緩まんやろって感じもする。ペダル買って自分で交換したいとか、フラットペダルとビンディングを付け替えて運用したいとかそういう人には必要。
ペダルレンチはコレ一択。安定のHOZAN。無垢な金属で、樹脂のすべり止めとかも無い質実剛健な作りがthe 工具って感じで良い。実際こいつが一番力入れやすい。
ちなみに、軽量な高級ペダルだと、ペダルレンチじゃなくて、8mmアーレンキーで締めるタイプもあるので注意。また、ペダルレンチで着脱するペダルも、ペダル軸に6mmアーレンキーの穴が空いている事があるが、コレは応急用で締め付けが足りないので使ってはいけない。ペダルレンチがハマるペダルはペダルレンチを使おう。
プラスチックハンマー
必須度: ☆
通称プラハン。何気に便利。安いやつでいい。一番良く使うのは、バーテープとかハンドルグリップのエンドキャップを叩き込むとき。「バーテープ自分で巻いてみたい!」とか思うのであれば必要。ハンドルとかの微妙な調整の時とか、外しにくいパーツを外すときとかにもお役立ち。僕は片方がプラハンで片方が普通のハンマーになってるやつを使ってて多目的に使えて便利。
発展編
前項の工具があると、だいたい何とかなるし困ったら自転車屋に持っていけばいい。まあただ、もうちょっと踏み込んでメンテしたくなった時に欲しいものを挙げる。前項では必須度に☆をつけていたが、本項では必要度とする。
メンテナンススタンド
必要度: ☆☆☆
何でもいいがあるといい。
ハブじゃなくてステーに引っ掛けるこのタイプのほうがメンテしやすい。
チェーンクリーニングマシン
必要度: ☆☆☆
コレはあるといい。チェーンを切らないでもチェーンをキレイにできる。このブラシもギアの隙間を綺麗にできたりしてめちゃくちゃ使い勝手が良い。類似製品もあるけど、同じ色のパチもんは軒並みダメという噂なのでこのパークツールのやつを買うこと。ペドロスのやつもなかなか良かったけど、こっちのほうが上。
チェーンカッター
必要度: ☆☆☆
チェーン交換は難しくないし、覚えるのも良いだろう。なんだかんだでたまにはチェーン切って洗ったほうが洗いやすいし綺麗になる。長期サイクリングをする場合なんかはチェーン切れに備えて確実に持っておきたい。まあチェーン切れとかめったに起きないし、僕は切れたことはない。
チェーンカッターは、小さいながら力のかかるデリケートな工具なので、ちゃんと純正のヤツなど信頼できるメーカーの工具を使うべきである。安いヤツは直ぐ割れたり折れたりして結果としてチェーン自体も痛めてしまったりするので絶対に使わないこと。
チェーンカッターいらないリンクとかは好みで使っても良いと思いますが、僕は使いません。
プライヤー
必要度: ☆☆
ディレーラーの調整でワイヤー引っ張ったり、ブレーキシューの交換とかで必要。
ペンチでも代用できないこともないが、変にパーツを傷つけたりしないし、物を掴む用途だったら圧倒的にこっちのほうが良い。自転車以外にも使える工具なので持っておいて損はない。コレは別に高いやつじゃなくて、ホームセンターとかで適当なやつをかえばいい。
これとは別にケーブルプライヤーというケーブル専用のプライヤーがあって、ケーブルを横に引っ張れるので特にディレーラー調整で重宝するのだが、無くてもなんとかなります。
スプロケット回し
必要度: ☆☆
スプロケット(後輪のギア)を外すのに使う。これも慣れるとそんな難しい作業じゃないし、ギア外して洗浄できると気持ちが良いので持っておいて損はない。
最近だとこういう便利なセットがあるようだ。ここの工具にはそんな精度も強度も要らないので、こういうので良さそう。
ニッパー
必要度: ☆☆
100均のとかでよい。細かいバリを落としたり、ワイヤーキャップ潰したりするのに使う。日常生活でも便利なときもある。
ワイヤーカッター
必要度: ☆
ケーブル交換を自分でしたくなってしまったら必要。アウターワイヤーを潰さずに切れる自転車用のやつを買うこと。
僕はShimanoの青いやつ使ってるんだけど、もう売ってないみたいなので、このHOZANのやつが良さそう。
ヤスリ
必要度: ☆
ワイヤーカッターとか使うんだったら切断面を加工するために必要。パイプ切った時に整えるのにも使える。
別に何でもいいし自転車用である必要もない。
ホイールや沼編
ニップル回しや振れ取り台などホイール周りは敢えて載せていません。楽しい世界ですが、慣れるまでは難しいので最初はプロに任せると良いでしょう。定期的に自転車屋に持って行って細かい振れを取ってもらうと良いです。なんにせよ自転車は定期的に自転車屋に持っていってメンテナンスしてもらうのがいいです。そしてあわよくばテクを盗む。最近は完組ホイールが主流なのでなかなか見なくなりましたが、ホイール組は楽しいので興味を持ったらぜひやると良いです。
その先の沼編も略。