2007年4月 7日
営業のお勉強
4月から神田から新宿に戻った。とは言ってもまだ神田と新宿を行き来する状態が続いている。新人への引継ぎやら、整理やら、神田にいる間棚上げにしていたタスクやらでばたばたしているんだなこれが。新宿に戻ったら、もう少し落ち着くかと思っていたのだが、全然そんなこと無かったのだ。最近そんなんばっか言ってるね。
先日、とある業界の元トップセールスで現在コンサルタントをやっている人を招いて開催された社内のセミナーに参加した。予想はしていたが、講師は感じ良すぎて逆に気持ち悪いお化けの親玉みたいな人であった。無理やりにでも他人を肯定しようとするその姿勢に薄ら寒いものも感じたよ。コンプレックス由来の見栄の強さや、それを克服した(と感じている)ことから来る妙な自信が見ちゃいられなかった。
根本的な考え方が俗の塊のような人で、かっこいいセレブな生活への憧れ、もっとお金を稼ぎたい、他人に差をつけたい、そういった感覚が恥ずかしげも無く前面に出ていて、しかも実現できているわけだ。それが世の中の数多くの人たちに共感を得られ、売り上げにも結びついたんだろうなぁと思うよ。勝ち組って言葉を平気で使えるその神経が凄いと思うよ。
ただ、参考になる点もあった。結局彼女は、こう言われたらこう返すとか、こういった局面ではこういうことを言うというシミュレーションをしっかり立てていて、自分なりのメソッドに落とし込んでいるのだと言うこと。そういう自分の経験に基づいたマニュアルを組み立てておくことは何事においても重要なことだと思う。ただ、セールストークの場合それをやりすぎてしまうと、それこそセールストークロボットのようになってしまって人間味がなくなってしまうんだよね。そのあたりのバランスもあるから営業は難しい。
あと、「相手を誉めよう。誉められる点を探そう」と言うのも考えさせられる部分があった。私も神田で少し営業の仕事をしていて感じたのは、「相手に興味を持つことがすごく大事」だと言うこと。それはこれまで、ご存知のとおり、人間関係を絞り、興味のない人には極力関心を払わない人生を歩んできた私にとって、苦痛では無かったが、慣れない作業ではあったのだ。
しかし、相手を誉めようとして誉められる点を探すことが、相手を良く観察することにつながり、結果その人に興味を持つことに繋がるということがこのセミナーで述べられていて、そこはなかなか面白かった。これもまた、やりすぎると嘘臭くて胡散臭いものになってしまうのだけど。
まあ新宿に戻ってきて私が営業的なことをする機会は少なくなる。ただ、人が足りないので営業もやれ、ということで行くことになった神田だったが、現場に出られたのは非常に良い経験だったと思うよ。