2006年9月 1日
超音波だけで生きてくすごいやつのはずだが
昨日帰宅したら部屋の中をすごい勢いで飛び回っているやつがいた。蛾にしては真っ黒で、蝶にしては飛び方が羽の質量を感じさせる飛び方で、勢いを感じさせる。ぶつかりそうで身の危険を感じた。正体不明。翌日の今日の夜もいて、壁に止まったところを発見し、確認してよく見たところ、虫ではない。
間近では初めて見る生物だったが、これはもしや蝙蝠ではあるまいか!? まさかこんなところにコウモリが住んでいるとは思わなかったよ。田舎も極まれり。嬉しくなってしまって、写真におさめた。フラッシュを焚いて何枚か撮影したが、寝てしまっていたようで全く反応が無かった。コウモリは夜行性だった気がするが。
頭がふさふさしている。ムササビみたいでなかなか可愛い。現に江戸時代なんかは、ムササビと同じ種類に分類されていたようだ。右側みたいな姿勢はちょっと不気味だが。ちなみにこの写真は上下反転させたりはしていない。頭を上に壁に張り付いているのだ。コウモリに有るまじき姿といえよう。
翌日家族が追い出したらしい。とはいっても、団地の管理人に相談し、強行策には出ず、「部屋を暗くして窓だけ開けておいて、自然に出るのを待つ」という対策を採ったようだ。明るいところに行くなんて、あなた、本当にコウモリですか?
何しろ、聞けばコウモリが近くに巣を作って、大発生(とまではいかないが)しているらしく、「コウモリを捕獲する道具が出払っている」というわけらしい。しかしコウモリを捕獲する道具って何? 虫取り網?
実際問題、このコウモリは可愛いなりして排泄物の悪臭が凄いらしく、下手につつこうもんならそれらを撒き散らして、悲惨なことになるらしい。現にほかのお宅ではその被害をもろに受けて、2週間くらい悪臭が引かず、奥さんは実家に帰ってしまったそうだ。マジで。
だから自然に出て行くのを待つ。でも、部屋を暗くしておいて放置したあげく、ツガイになっていたりしたら笑えるというか笑えないというか。
ちなみに蝙蝠は中国でも同じこの漢字で、蝙蝠の「蝠」と幸福の「福」が同じfuの2声(fú)であるので、縁起物とされている。部屋にやってくるのは吉兆なのだ。
ご存知のとおりコウモリは目が見えず、超音波をソナーのように使って周囲を把握したり、ソニックブームのように蛾を攻撃して捕食したりしている超音波の使い手だ。「超音波の使い手」とか書くとなんか凄そう。何せ、「超」音波ですから。単純に振動数が多いだけなのに必殺技みたいだ。
それに比べて「光」のしょぼいこと。紫外線に赤外線ですからね。なぜ、「超光線」とか言わなかったのだろうか。そうしたらもっと強そうなのに。残念だ。
とか言ってたら、妹が「英語では紫外線は、“ultraviolet rays”と言うんだよ」とか教えてくれた。ウルトラバイオレット。やべーなんかすごく暴力的だ。合格。