2006年9月22日
中国人のぱくり方に学ぶ(?)
Kingsoft Office. すげーな。Microsoft Officeそのもの。日本人的感覚からすると、恥も外聞もないという感じだが、ここまでやっておいて平然としているKingsoftの根性には恐れ入る。中国人はその辺図太いし、柔軟とも言える。
中国というとぱくりというイメージが強いが、日本も昔はぱくり天国だったのだから余り人のことは言えない。それに、やっぱり「○○人は○○だ」という固定概念も、度が過ぎると聞いていて気持ちの良いものではない。もちろん民族特有の傾向ってのは明らかにあるが。
私が前に住んでいた中国の南の方では「日本人は皆“色鬼”(スケベ)で女を買っている」と軽蔑されていた。それは「皆」ではないにしろ、確かにかなりの多くの人がそのようなことをしていたのは事実である。女を買うまでにはいかないにしても、駐在員のおじさんはかなりの確率で“卡拉OK”(カラオケ兼キャバクラ)に行って店の女の子の胸や太ももを触っていた。そして持ち帰っている人もいた。実際に見たのだから間違いない。
本当に恥ずかしい限りである。私に言わせれば、そういう場所でお金の力を使わないと女の子とまともに接する機会がもてないなんて、生物的オスとして劣っているという生き恥を晒しながら生きているようなものであり、そんな醜態をさらしてまで生きていける人がいるなんて到底信じがたいのだが。また、自分の妻に綺麗でいようという意識を持続させてあげることができないのであれば、やはりオスとして失格である。なので、自分の妻が魅力的じゃなくなったからって、他所の女を買うというのは根本的に間違っている。
ただ、それでも「日本人はほぼ全員スケベだ」と思われてしまうのは、やっぱり不本意極まりない訳ですよ。中国の南の方ではそういう人が目立つし、近くにいるからそう思うのであって、そうじゃない人もたくさんいるわけです。だから、「○○人は○○だ」というのはジョークレベル以上であまり使うべきではない表現である。当たり前のことだけど、中国に行って身を持って知りました。
脱線ついでですが、日本では真面目だった人が中国駐在ではじけてしまうパターンもかなり多いみたいです。真面目一徹だった人が、お金目当ての女の子たちに急にもてだして、それこそ格安(日本円にすると数千円)で女の子と一晩H出来るもんだから勘違いしてしまうみたいです。こういう人はそれまで自分の欲望を抑圧するばかりで上手く開放できていなかったのだろうね。憐れ。
ぱくりがらみでもうひとつ書きますが、中国ではCD-ROM(その他光ディスク類)が売り物であるという意識がすごく低い。これはモラルの問題というより、中国のマーケティングのあり方として、音楽CDをタダ同然でばら撒いてファンを獲得し、ライブで稼ぐという図式があるというのが大きいらしいです。音楽CDをほぼ合法的にコピーできるのが当たり前なので、コピーに対する精神的敷居が低く、ソフトウェアをコピーすることに対する抵抗が少ないようです。
ここまで他人事のように書いていますが、これに絡んで身近で最近驚くことがあったのです。私の職場のWebサイトが同業の中国人が経営する会社にぱくられたのです。それもかなり徹底的に。
私が勤めている業界は中国人の多い業界であり、そこまで大きな業界ではないので、多くの同業者は零細です。なので、これまでも、同業者のしょぼいサイトで画像の一部が無断で流用されているとか言うことはあったのですが、今回は色合いがちょっと異なるだけで、サイトのレイアウト、文言、ソースレベルでとことんぱくられていてびっくりしました。
ウチのサイトは業者がDreamWeaverで作ったCSSとTableレイアウト混じりののいわゆるハイブリッドデザインである。それを一応私が管理している。SEO的にはそれほど優れているわけでもないのだが、一応業界最王手で検索順位的には成功はしているので、ぱくってみたのでしょう。というか自力じゃこれ以上のサイトは作れないと判断したのでしょうな。
浅はかだなぁとか思ったのは、metaタグの並びとか、それに続くアクセス解析用のscriptタグの並びも同じ。そもそも向こうは明らかにUrchin(アクセス解析ソフト)を使っていないのにそのタグを入れてどうするんだと。つまりソースをほぼ丸ごとコピペしており、それがなんなのか全然わかっていないという。
今年出来た新しい会社であり、SEMのみで集客を試みているようだ。Overtureとか、Adwardsにもガンガンお金をばら撒いており、本当に必死である。
恥も外聞もない、手段を選ばないとはまさにこのことである。それでも上手くいってしまったら、非常に困るのだが、それが今の多くの中国の企業のビジネスのやり方でもあるのだよね。