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2009年4月 4日

ミスターアンチテーゼとしてのイチロー

胃潰瘍でダウンですか。なんだか、WBCはイチローが人間らしさを垣間見せるイベントにもなってますね。

私も含めて日本人がイチローを好きなのは、イチローがアメリカ的なモノに対するアンチテーゼとして、日本人が一番やりたい事を体現しているからでしょう。

メジャーの中にいるイチローは、肉食獣の中に草食獣が一匹紛れ込んだ感じさえ受けます。それでもイチローはその中で他の肉食動物達以上に堂々と立ち位置を獲得しているのです。

ステロイドをガンガン打って本塁打を量産していたマーク=マグワイヤがアメリカ的なモノの象徴であり、流石にそういったものに食傷気味になっていたアメリカの野球ファン達にパラダイムシフトを起こさせる程の衝撃をもたらしたのがイチローです。

イチローがやっていることは、日本人がメジャーで本塁打王を取る事よりもある意味難しいことです。

日本人がやるべきことは、アメリカ人と一緒になってステロイドを打ってホームランを打つことではない、ということを比喩的な意味でもイチローは感じさせてくれるのです。

そういう意味で、イチローほどアンチテーゼという言葉が似合う人はいないんじゃないかと感じます。


女性の社会進出なんかに関してもそれは言えることで、「男性と同じ働き方をする事は果たして女性の社会進出なのか?単に男性と同化しているだけなんじゃないか?」という問題があります。日本人がステロイドを打ったって仕方が無いという話と同じです。

そういう女性の働き方を明確に示し、男性的働き方のアンチテーゼになれるような存在が必要とされているように感じます。

ちなみに、勝間和代はそういう存在になれません。あの人は、「男性以上に男性の働き方ができるスーパーウーマン」ですから。日本人がメジャーで本塁打王を取るようなもんです。言っている事はそんなに間違っていないのですがね。

女性の社会での働き方の有り方が明確になってくると、男性の側も今の働き方を見直す様な動きも出てくるでしょう。

ぶっちゃけ、私が週に40時間も働きたくないでござるという話なんですけどね。


神戸に8時間労働発祥の記念碑てのがあって、それを知ったときはぶっ壊しに行ってやろうかと思ったんだけど(笑)、一日のうち、8時間を労働に充て、8時間を生活に充て、8時間を休息に充てるという考えのもと生まれた「8時間労働」という考え方は当時としては非常に画期的なものだったらしいのです。

でも、そろそろ次のパラダイムシフトが起きても良い頃だ。現代人のライフサイクルから考えて、6時間を労働に充て、6時間を生活に充て、6時間を休息に充て、6時間を遊びに充てる。これ最強。いや、ホント働きすぎだって、皆さん。


と言うことで、相変わらず話が変化しまくって終わります。文に書けば今回のようにそれなりのボリュームになりますが、普段の生活ではこういう思考の飛躍が一瞬にして起こるので、身近な人々を戸惑わせる事が多々あります。イチローの話をしていた次の瞬間に6時間労働とか言い出してるんだから、そりゃまあ当然か。

投稿者 Songmu : 2009年4月 4日 23:21