2006年9月 2日
A級妖怪同士の戦い
サイキックフォース2012は私が人生で一番まじめに取り組んだものひとつといっても過言ではない。高校3年、浪人時代とゲーセンに通いつめ、トップクラスの実力を持つに至った。町田では。知識と技術だけは全国レベルだったと思うが、詰めの甘さなどがあり、全国トップクラスにはなれなかった。幽遊白書風に言うならば、Bの上~A級妖怪といった程度のレベルだ。S級妖怪との間には越えられない壁があった。
具体的な弱点は、
- 詰めが甘い、トドメをさせない
- リードすると油断して逆転される
- 窮鼠猫をかまれる
- 我慢がきかない
- 誘いにあえて乗ってしまう
- 無理攻めの挙句自滅する
- 攻めていると強いが、切り替えされるととたんに弱気になる
- 守勢に回るととたんにチキンになり、切り返すのが下手
- 反射神経が弱い
などである。こう羅列すると、すっげー弱そうに見えますね。ただ、順序だてて攻めを組み立てるのは得意だったはず。一応すべてのキャラを使うことが出来たし。考えてみると、この辺の弱点はチェスプレーヤーとしての自分にも通じる部分がある。無理攻め大好きだったしな。
ゲームセンターの対戦格闘ゲームはまことに仁義無き世界であり、社会人が財力に物を言わせた投資力を見せつけて連コイン(100円玉(もしくは50円玉)を投入しまくること)を繰り返し、学生は時間と経済力のバランスからプレイ時間を充実させ、中高生が若さゆえのキャラへの異常な思い入れや、なけなしの金をつぎ込むことへの執着、その反射神経で不利な条件をカバーするわけで、まさに強さの元の平等が成り立つのである。実にあほらしい世界なのだが、それが良い。偏りはあるものの、いろんな年代の人と交流が出来るのも面白かった。
ゲーム制作元のタイトーが運営している新宿のタイトーゲームワールドはサイキッカー(このゲームのプレーヤーをそう呼ぶ)にとっては聖地であり、その昔私も新宿に出かけたときは、嬉々として必ずタイトーゲームワールドに足を運んだものである。
今は新宿勤務だというのに、勤め始めてしばらくたってから一回行ったのみでしばらく行っていなかった。会社帰りに行ったらまだあった。もう8年も昔のゲームであり、立派なレゲー(レトロなゲーム= 古いゲーム)なのだが。おそらくもう対戦台は日本に数台しか残っていないはずだ。
こざっぱりしたかっこよい感じの女の子がプレイしていたので対戦乱入した。油断していたら、実はかなり強かった。というか油断しないでも負けた。社会人らしく連コインをして連敗しまくり、自分のメインキャラ(光使い)を引っ張り出してやっとこさ勝った。そしたら別のキャラで入られてすぐさま負けた。そんなこんなの繰り返しで、最後に強キャラ(強いキャラ・具体的には時使い)で入ったら、ゴリ押しみたいな攻めが上手く決まってしまい勝ってしまった。それ以降は対戦に入って来てくれなくなった。単に帰ったのかもしれないが、ちょっと勝ち方が感じ悪かったかもしれない。そもそも連コイン相済まぬ。楽しませていただいた。大変感謝。彼女はSに近いA級妖怪くらいの強さはあったと思う。
そもそも今更まだプレイしている人なんて、強い人しか残っていないのである。1年前に行ったときは、元S級妖怪の光使いがいた。おそらく日本で一番このゲームが好きだった彼の話はいろいろ書きたいことはあるのだが、長くなるので割愛。
全部で20戦ほどやったがかなり疲れた。昔は50連勝とかして、1日100戦近くやっても平気だったが。