2006年12月29日
タイヤレバーと玄人と素人
2年前、龍勢ヒルクライムに出たときに決戦用ホイールに軽量タイヤをつけたのだが、その後モノグサにもそのまま乗り続けてきた。この度、一部表のゴムが剥げて中の布の部分が見えてきてしまったので、付け替え。3000kmくらいしか走っていないのだが、やっぱ100g台の軽量タイヤは寿命が短いね。
新たなタイヤはMichelinのProRace2。たかだで調達した。たびたびネタにするが、私のロードはフレームがBRIDGESTONEで、タイヤがMichelinである。ロードレーサー用のクリンチャータイヤであれば、Michelinの性能が群を抜いており、それは現在も代わりがないようだ。ちなみにBRIDGESTONEは自転車競技用タイヤは出していない。
ホイールがMAVIC KSYRIUMで、タイヤがMichelin Prorace2。一部では装着しづらいと噂のこの組み合わせだが、私は決してそうは思わない。
確かにKSYRIUMはリム外周の径が気持ち大き目で、Prorace2はビードが硬めなのでタイヤを入れづらい点がある。ただ両方とも精度が高いため、丁寧に作業をすればきっちりはまってくれるし、チューブのかみこみも起こりづらい。
大体、タイヤをしっかりホイールに馴染ませながら、丁寧に手繰り寄せていけば、そうそうはめづらいタイヤもない。すぐに「タイヤレバーを使わなきゃ入らない」とか言い出すヤツがいるが、それはビードとリムの馴染ませ方が足りないのだ。ここ5年くらいのロードレーサーのクリンチャータイヤに限って言えば、タイヤレバーを使わなきゃ入らないなんてタイヤはほとんどない。それにタイヤレバーを使わないとタイヤをはめられない程度の技術しかないやつは、チューブをビードに咬ませてしまい破裂させてしまう可能性が高い。
言わせて貰えば、奇妙に聞こえるかもしれないが、タイヤレバーを使ってタイヤをはめている人間は、ど素人か玄人かのどちらかなのです。
実は、タイヤをはめるときにタイヤレバーを正しく使うには相当なスキルが要求される。タイヤレバーを使ってタイヤをはめると、チューブを咬みこんでしまう危険性が高いからだ。
よくプロのメカニック、プロショップのスタッフがタイヤレバーを使ってタイヤをはめている。しかしこれは「タイヤレバーを使わないとタイヤをはめられない」のではなく、「タイヤレバーを使わなくてもタイヤをはめられるが、作業時間短縮の為にタイヤレバーを使っている」のである。あれは、タイヤレバーなしでタイヤをはめられることを前提とした高等技術なのだ。
つまり、何十本もタイヤを付け替えるプロならいざ知らず、われわれホームメカニックレベルであれば、タイヤレバー無しで確実にタイヤをはめられる技術さえあれば十分であり、まずはそこを目指すべきなのである。安易にタイヤレバーではめようとしてはいけない。
てことで、タイヤを換装して軽く乗ってきた。やはりProRace2はかなり快適。昔乗っていたProRaceからの進化は正直そこまで感じられなかったが、前に使ってたぺらぺら軽量タイヤや、練習用のホイールについている安タイヤとは段違いです。コーナーでの食いつきと安定感が違います。時々、微かに「ヌチャッ」とか「ベタッ」とかゴムが噛む音がするのが、ProRaceの面白いところですが、それでいて転がり抵抗はそれほど感じずしっかり進むので不思議なタイヤです。つまり端的に言って高性能。