2007年7月15日
「初めての」という罠 By O'REILLY
AJAXによりJavaScriptが再注目されている中、「AJAXを使ったらこういうことが出来ますよ」といったような流行に乗った書籍は腐る程出版されたのだが、現在のトレンドも踏まえ、改めてしっかりしたJavaScriptの理論やコーディングの仕方を取り扱った本はなかなか出てきませんでした。最近ようやく、DOMも含めたJavaScriptに関するしっかりした書籍が整ってきたように感じます。
これを機会に一冊本を買っておくかと思い、候補に挙がったのが以下の3冊。
「DOM Scripting 標準ガイドブック」は一番硬派な感じで私好み。「WebクリエイティブのためのDOM Scripting」は標準ガイドブックよりも中身は薄い感じだが、オブジェクト指向やライブラリの使用に関しての記述があるのが良い。「JavaScript,Ajax,DOMによるWebアプリケーションスーパーサンプル」は、個人的には実用例中心の解説書はあまり好きじゃないのだが、このシリーズはPHPでも人気があるように、解説がしっかりしており、その結果理論も分かるように出来ている良シリーズです。ちなみに、話はそれますがASPによるWebアプリケーションスーパーサンプル 増補改訂版のおかげで私はかなり助かりました。ASPに関する書籍って少ないし。最近は.NETばかりだしね…。
ということで、迷った末、目に止まって買った本が何故かこれ。
今回私が目的としていた、JavaScriptにおける「プログラムのモジュール化」「パッケージの作成と活用、組み込み」「オブジェクト指向」の理解に関して、全てが網羅されていたのが大きい。
相変わらず「初めての」とか吹いていますが、O'REILLYの書籍でこの文言は全く当てにならないのはご存知のとおり。私は既に、「JavaScript 第3版」も読んでいます。(これの第5版も訳してくれないかなぁ)
まだ最初の方しか読んでませんが、
ウェブページ作成の場面で、既にJavaScriptのプログラムを何度か目にしていることでしょう。プログラミングの経験は豊富である必要はありませんが、未経験の場合は他の資料を参照する必要があるかもしれません。(中略) 前述のとおり、この本の対象読者は、「ウェブアプリケーションのおおよその仕組みを理解しており、HTMLとCSSを使った経験のある方」です。
とかいきなり書かれてます。明らかに「初めての」ではありません(笑) まあ、O'REILLYの原書だと、「Learning ○○」となっているのが、機械的にことごとく「初めての○○」と訳されてしまっているのが問題なのでしょう。
ちなみに、最近「初めてのSQL」を読みましたが、かなり勉強になりましたよ。
また、Adobe CREATIVE SUITE 3 WEB STANDARDを買ったので、Flashの勉強もしたい。特にActionScript3.0に関する書籍が欲しいのだが、まだ洋書ばかりで日本語だと書籍が無いね。結局こういう本が日本で発売されるのって、JavaScriptと同じでトレンドが過ぎてからになるわけだ。
いっそペーパーバックを買ってしまうかとも思ってしまうが、高いし、読むのに時間がかかるしで自分にとっては非効率なのが分かっているのでそれはしない。