2009年6月21日
Sugamo.CSS#5
参加してきた。結論としては「あそこは自分の作業は進まん」と言うこと(笑) まあ、ちゃんと自分のお仕事をしてた人もいましたけどね。偉い。
考えてみると職業マークアップエンジニアがあれだけいるってのは感動的です。僕がCSSに一番はまっていたのって3~4年位前なんだけど、その頃は、マークアップエンジニアカッコワライの世界で、専業マークアップエンジニアなんて考えられない時代でした。「デザインも出来ないのにマークアップエンジニアって何なの?」っていう不遇の時代でした。
当時はCSS舐められてるなぁとか感じつつ、CSSくらいしかまともにできなかった私は、CSSだけじゃ喰えんよなぁと思って、デザインを勉強したりプログラムを勉強したりして今に至る訳です。結局デザインは身につかず、Perlが性に合ったので、その延長でプログラムを書く方に比重が寄って行った感じですね。
とは言え一定のデザインは出来るようになりたいです。相変わらず。
EmEditorネタが微妙にウケたのが良かった。EmEditorマクロネタ(ただしPerl限定)とかちょっとBlogに書いてみようかなと思ってみたり。
Yomotsuさんが相変わらずネタが豊富なのが素晴らしくて、今回持ってきたのは「svgのforeignObjectで外部のページを読み込んでsvgで反転させる」ってネタ。これがGoogleを反転させたデモページ。「これブックマークレットにしたら面白くネ!?」って感じで盛り上がった。
SigさんのVimネタも面白かった。僕はemacs使いたいなぁとか思いつつ、EmEditorです。EmEditorもカスタマイズしていくと機能的に限界を感じる事もしばしばあるんだよね。EmEditorマクロは機能を追加するだけで、エディタのコアな部分までカスタマイズ出来るわけじゃないので。
あと、話題になった出た本とか。
「ハッカーと画家」
Paul Grahamのコラム集。とにかく文が面白く、Lisp最強論が到る所で展開される。「もしかしてLisp最強なのかな?」と心から信じてしまいそうになるほどの文章の面白さ。
本書にも収録されている「ものつくりのセンス」は、本が出る前から各所で話題になった名文です。
他にもPaul Grahamのコラムは「Fine Software Writings」でいくつか読むことが出来る。そこで読んでみて、面白そうだなと思ったら、「ハッカーと画家」を買ってみると良いんじゃないでしょうか。
「JavaScript: The Good Parts」
JavaScriptがらみでちょっと話題に出た本。モダンなJavaScriptに関して非常に簡潔にまとまっていて、ちょっとJavaScriptに慣れてきたかなって人が読むと読み応えがあると思う。本の薄さに騙されて、JavaScriptを始めたばかりの人が買ってしまうと返り討ちに遭うと思われる。
Functionオブジェクトのprototypeにメソッドを生やしていたり、"new"は良くないPartだと言っているあたり、ちょっと好みが分かれる部分もありそうですが、確かにそうなっているのは一理あるなと頷ける内容になっています。
ただ、ビルトインオブジェクトのprototypeにメソッドを生やすのはお行儀が悪い行為だと言うのは割と最近主流になっている考え方かと思いますが、そこに制限がかかるとprototype型言語としてのJavaScriptの魅力が損なわれてしまう部分もあるのではないかなぁと個人的には感じています。
for inが使えないと言うのであれば、イテレーション用のeachメソッドとかをprototype側に持たせれば良いだけの話。もしくはfor inに引っかからないようにするプロパティがJavaScriptの言語使用側に加われば良いと思う。メソッドがバッティングすると困るのは確かなので、やりすぎは良くないと思うけど。
そもそも、JavaScriptではビルトイン型の継承が難しいのも問題があって、
MyDate.prototype = new Date();
MyDate.prototype.constructor = MyDate;
とかやっても、ジェネリックじゃない関数(Dateの場合ほぼ全ての関数)がMyDateに引き継がれないといった現象がある。そうなると、頑張ってapplyしてprototypeにメソッドを生やしなおすより、Dateのprototypeを拡張したほうが楽じゃん、とか思うんですよね。
話が横道にそれた。「JavaScript: The Good Parts」は好みが分かれると思うけど、だからこそJavaScriptをそこそこ学んだ人は読んでおいた方が良い本だと思う。
「複雑系入門」
話題にはならなかったけど、複雑系の本が少し話題になっていたので、個人的にオススメの本を一冊。
その名の通り複雑系を大まかに知るためには非常に良い本。複数のテーマ毎に具体的事例が取り上げられていて複雑系に馴染みが無い人にも読みやすい。
個人的に面白かったのは、いろんなものがべき乗分布で捉えられるという項目。都市の人口ランキングや英文の単語の出現頻度を、対数のスケールでグラフにプロットしてみると見事に一直線に並ぶのです。そういう何気ない部分にも隠れた法則を見つけられると言うところに驚いたことを覚えています。
しかし、この本を読んだのももう10年前だ。
Sigさんが自転車で来ていたので、私も次回は自転車で行こうと思う。雨が降らなければ。
しかし、Sugamo.CSSめちゃくちゃ居心地良いんですけど。主催者のSigさんには超感謝。