おそらくはそれさえも平凡な日々

YAPC::Asia Tokyo 2014 に「Perl」のトークを応募しています

http://yapcasia.org/2014/talk/show/e10a7e62-01ba-11e4-b7e8-e4a96aeab6a4

今年のYAPCはPerl以外の言語に関するトークが多く応募されています。それ自体は多様性の観点から悪いことではないし、Perlを触っている側からしても、Perlと比較しながら他言語について知ることができるのは有意義だと感じています。

ただ、これはPerlを共通言語として他言語を理解しようという流れだと思います。つまり、Perlというコンテキストが共有されていることが前提になっているのです。

翻って、今年のYAPC::Asiaの様相を見てみると、実はそんな「コンテキスト」なんて共有されてないのではないかと感じられます。

今年のYAPCはPerlを使っていない人もたくさん来場されそうだし、それに、YAPCに来る大半のPerl初級者・中級者にとって、日々Perlを使っている人たち(僕も含む)が「当たり前」だと思っているコンテキストも当たり前ではなかったりするのです。

なので、そういうPerlの文化であるとか、言語として面白い点、過去のトレンドと今の状況などについて他言語と比較しながら話すトークがあった方が良いのではないかと感じ、Perl For (Non?) Perl Mongersというトークを応募しました。

もちろん、これだけ「〇〇 For Perl Mongers」や「Perl使いのための〇〇」というトークが応募されてるので、「Perl For Perl Mongers」というトークもあっても良いんじゃないかというプログラマーらしいメタな視点があったこともここに記しておきます。

このトークの応募にあたっては、当初の僕自身の行き過ぎた悪ふざけがあり、一部の人に大きな迷惑や不快な思いをさせてしまい大変申し訳なく思っております。ただ、今はとにかく、このトークに真剣に取り組んで、成功させるしかないと思っています。

ですので他のトークの応募は取り下げて、このトーク一本で今年は行こうと思います。ソーシャルボタン等での反応をよろしくお願いします。

取り下げた「息をするようにCPANにモジュールを書けるになった経緯とその結果起こったこと」は僕にしか話せないトークだとも思っているので、また別の機会に話したいと思っています。


以下はポエムです。

今年は「僕はPerlが好きだ」ってことをちゃんと表明したいと思っています。

僕は「Perlでキャリアを作りたい」と強く願った結果、カヤックという会社に入ることができ、そこで思う存分Perlを書き、社内外様々な人と知り合うことができ、一定の実績も残すことができました。

そこに安住してしまうとエンジニアとして死んでしまうので今は別のチャレンジを探しているところですが、Perlが好きなことは変わらないし、感謝しています。

「好き」であることは、大きな活力になることもありますが、多かれ少なかれ人の目を曇らせ、公平な判断を下せなくなります。それもあり、熟練のプログラマーは仕事の上で感情的に物事を判断することを避ける傾向にあると思います。特に熟練のPerlプログラマーは「Perlが好き」だとことさらに言わない傾向があると思います。

それは長年連れ添った夫婦がお互い「好きだ」とあまり言わないというところにも近いと思います。

  • 他者をdisることが、愛を表明することではない
  • 自分にとっては最高の伴侶だけど、他者には他者にとっての最高の伴侶がいるのだろう

というような達観があるので、好きだということを声高に主張しない。もしかしたら気恥ずかしさもどこかにあるのかもしれません。

ただ、今年、RubyやGolangのカンファレンスなどに顔を出して驚いたのは、彼らが恥ずかしげもなく「〇〇は素晴らしい」「〇〇が好き」だと表明していることです。

驚きもありましたが、それは良いことだなとも思いました。

それらの表明により、若者が自信と誇りを持って自分の言語を使うことができる、それが結果として良いパフォーマンスを発揮できるのだろうな、ということを感じたからです。

なので、長年連れ添って落ち着いた夫婦の愛のようなものだけではなく、若者らしい恋焦がれるような情熱もYAPCの場に満ちて欲しいなと思います。

僕は10年以上付き合ってきた妻に「好きだ好きだ」と毎日言っているような人間なので、「好きだ」と言うことを余り恥ずかしいとも思いませんし、そのように「思い入れを持ちすぎる」傾向はありますが、その分情熱を持続させることには自信があります。

とは言え、僕もあまり「Perlを好き」だと言いづらい雰囲気に毒されて、最近は「Perlが好き」だと表明することが減っていました。なので反省をして今年のYAPCではちゃんと「Perlが好き」だと表明したいと思います。幸い、今は仕事をしていないので、多少は感情的な判断も許されるでしょう。

また、次の仕事ではPerlを書かない可能性も高いので、区切りの意味も込めてちゃんとPerlに感謝と恩返しをしたいと思っています。あくまで区切りです。Perlを書かなくなるわけではありません。

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2014-07-04T13:39:03+0900

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