おそらくはそれさえも平凡な日々

認定スクラムマスターになりました

https://www.scrumalliance.org/community/profile/mmatsuki2

アトラクタ社の認定スクラムマスター研修を受け、テストも合格し、晴れて認定スクラムマスターとなりました。だからなんだというわけでもないですが、スクラムに関する交流や雑談などしたいとかあれば、ご相談ください。

受けたのは以下の研修で、Gabrielle Benefieldさんと原田騎郎さんが講師でした。

比較的長年アジャイルやスクラムに関わってきたので、良い知識の再整理の機会になりました。ありがとうございました。

私とスクラム

意外かもしれませんが、僕はそれなりにアジャイルやスクラムを経験してきました。とはいえ、今の開発者が押さえておくべき技術分野の一つなので、人並みくらいかもしれません。Mackerelチームでのスクラムを取り入れており、2年弱スクラムマスターを、3年弱プロダクトオーナーを経験してきました。アンチパターンであるPO, SM兼務の経験もしました。

僕とスクラムの出会いは、2012年の頭です。当時のカヤックのソーシャルゲームチームに、あの@ryuzeeさんがコンサルで入っており、そこでいろいろ教わりました。そこでアハ体験があり、その後はアジャイルやスクラムに興味を持ち積極的に考え方なども取り入れるようになったのです。

変化に強くなりましょう、自律的なチームでありましょう、っていうところが特にスクラムの好きなところ。

その後、ryuzeeさんとは継続的に交流させてもらっていますが、その中で彼ほどのスクラムコーチはなかなかいないという実感も強くなりました。一番最初に一番良い人にスクラムを教わったので運が良かった。

研修を受けた訳

それなりにスクラムを自己流で経験してきたので、改めて知識の再確認と振り返りや、トレンドやアップデートのキャッチアップなどのためというのが主。

また、長年プロダクトオーナーをやってきましたが、次の会社ではPOは別にいて、開発体制の整備なども含めてやることになりそうなので、スクラムマスターの研修が良いかなとも思ったというところ。

5月は実質無職だったので、学生の夏休みみたいに何も成果を出せないで浪費してしまうことも懸念されたので、そこは自腹を切って研修を受けて、認定スクラムマスターになるという成果くらいは出すか、という思いもありました。

あと、daiksyさんが最近研修を受けて良かったと言っていたのも後押しになりました。

研修について

参加40人の中で、5年以上スクラム経験ある人が僕含めて3人くらい。Web系よりは、スクラムを最近聞いたとか取り入れたとか、比較的堅めの業界の人も多くて、スクラムの広まりを感じた。いろいろな業界な人が入る分議論が盛り上がって面白かった。

講義の進め方もユニークで、それほど資料は使わず、GabrielleさんがiPadに図や絵を書いて、それをプロジェクターで映しながら講義し、それにワークショップやQ&Aを挟むスタイルで、groove感があって良かった。daiskyさんから聞いていた彼が受けた研修の様子とは結構違いそうだったので講師によってスタイルの違いがあるのだなーと思った。

研修で面白かったところ。

outputよりoutcome

これは再三言われていた。機能をリリースした数ではなく、リリースした機能がどういう効果をもたらしたかが大事、ということ。ベロシティを追い求めすぎると、output過多になってしまい作り過ぎの無駄を背負い込むことにもなるので注意。ベロシティは将来を予測するためのもので、過去をトラッキングするものでもないし、スコアとして追い求めるものでもない。

プロダクトオーナーを複数人が務めるのは有り有りや無しや

これはスクラム専門家の間でも議論がある。基本的には一つのスクラムチームで一人がいいのではないか。ちなみに、顧客がプロダクトオーナーをやるのは無理だと考えたほうが良い。顧客はステークホルダーである。

スクラムマスターはチームにスクラムのプラクティスを遂行させる

思っていたよりも役割としてそれをしっかりやることがスクラムのフレームワークでは求められてるのだなぁということを感じた。ただ、スクラムマスターが権威的になってもいけないというのも同時に言われていて難しいですね、ってなった。「考えさせることが大事」とも。

最近はDoneは「完了」じゃなくて「完成」と訳すようになった

「完了」だと何にせよ終わっていれば良いというニュアンスになってしまうため「完成」の方が適訳。プロダクトバックログがちゃんと出荷可能状態で「完成」しているか。

最適なプロダクトバックログの見本を見せるのは難しい

チームによる。「スクラムチームが経験を積むと、バックログは雑になってくることも」という話もあって、わかるーと思いつつもそれを言い訳にするのは良くないなとも思った。

スプリントゼロについて

スプリントを回し始める前の準備期間を便宜上スプリントゼロと呼ぶ人がいる。これはスクラム公式の用語ではないことに注意。これも流派はあるが、講師の原田さんとしてはインクリメントがないのにそれをスプリントと呼称するのは違和感があるのでスプリントゼロという言葉は使わない方が良いという立場。

ただ、スプリントを回し始める前に準備をしっかりやったほうがその後が速いのが確かで、2スプリント期間を超えない範囲で準備期間を設けるのはアリ。

余談だが、デザインスプリントも混同されやすい言葉だが、これもスクラムのスプリントとは関係ないプロトタイピング手法なので注意。

使われてない機能は削る。そのために計測する。ドキュメントも同様

なかなかできないけどそうだよな、という感じ。面白かったのはドキュメントの閲覧数を見ると良いという話で、確かに見られていないドキュメントは消すなり、再確認するなりしたほうが良さそう

ハードウェア開発とスクラム

短いスプリント期間が切りづらく、リードタイムが長いものに対してどうするのか、という話。これもいろいろ実例があるけど、テストハーネスとシミュレーターを作り込んでそこでイテレーションを回すのが大事、という話だった。おっしゃる通りだけど、大変そうだな、とも思った。

医療の世界とスクラム

多くの事例が出てたけど、医療や製薬みたいなクリティカルな世界でも欧米ではかなりスクラム化が進んでいるようで驚いた。「多くの実験や検証が必要なのだから、スクラム的にやらないと無理だ」などとも言われていて、確かにおっしゃる通りだけど、なにか怖さを感じてしまう。これは僕のマインドチェンジが足りてないんだろうなー。

このあたりのマインドの話は他の参加者とも温度差を感じるところはあった。「納品したら別のチームが運用を引き継ぐ」「開発とインフラは別」みたいな前提からなかなか抜けられない人もいるようにも。

このあたりのスクラムに対する理解度により、それをどこまでの領域で適用できるかというところにも関わってくるのだろうと感じた。「チームでフルスタックになる」という言葉も講義で度々出てきて、そのとおりだと思った。

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