Nature Remo作ってる会社のCTOになったのでみんな買ってくれよな!
6月1日付けでNature Japan株式会社の取締役CTOに就任しました。最初の営業日の6/3(月)からいきなり台湾出張に行ってきました。良いスタートアップ感。ついでに本日6月5日に39歳になりました。新たなチャレンジにワクワクしています。
大塚(@maaash)さん、村瀬(@typester)さんに続く3代目のCTOとなります。2人はカヤック時代の同僚でもありますが、カヤックのラボチームのダブルエースだった彼らの後任としてCTOをやるのは恐れ多いのですが、僕は組織づくりなど含めて僕なりに組織に貢献していきます。
当社はおかげさまでスマートリモコンのNature Remoが好調で、現在はNature Remo Eというスマートエネルギーハブの開発を進めているところです。今後は電力なども見据えて事業を展開していく計画で面白いフェーズにあります。
まだ、社員全員でも10人に満たない小さな会社ですが、これからより成長させて、エンジニアも採用していきたいので、興味のある人は是非連絡ください。オフィスは今は恵比寿です。近くにお立ち寄りの際は、ぜひ遊びに来てください。
こちらからもお声がけなどさせていただくこともあると思いますがよろしくおねがいします。
技術スタック
- AWS
- Go (サーバーサイド)
- React Native
- C (ファームウェア)
こんな感じです。インフラからクライアント、組み込みまでまだまだエンジニアに来て欲しい状況です。Cでファームウェアを書くとか僕も全然やったことありませんが、そういう新しいチャレンジをしてみたいという人も歓迎です。
React Nativeに関しては@typesterと@soh335がでている以下のインタビュー記事があります。
React NativeでiOS/Androidアプリを丸っと開発! Nature Remo開発で分かった長所と短所
転職理由とか
以下は個人的な話。
typesterに請われたこと
転職を決めたのは、尊敬しているtypesterさんに熱烈に請われたというのが一番大きな理由です。typesterとはカヤック時代の同僚であり、360度評価で彼に書いてもらった評価文言は今でも大事に保存しています。
rebuild.fmを聞いている方はご存知かも知れませんが、typesterがアメリカに移住するため、その後任のCTOが必要な状況であり、そこで彼に「Songmuが一番良い」と白羽の矢を立てていただきました。
今年の年末年始休暇の際にtypesterから話をもらい、CEOの塩出とも話をさせてもらって、かなり迷ったのですが新しい道に進むことにしました。
「僕が断ったら誰に声かけるつもりだったんですか?」と後で聞いたら、ビッグネームがいろいろ出てきて、それより評価していただいていたのは光栄でした。僕はtypesterの技術を含めた審美眼は信用していて(多くの人が注目する前からNode.jsやRedisやGoやRustを良いと言っていた…!)、その彼が僕にそういう評価を下してくれていたのは非常に嬉しかった。
冒頭でも書きましたが、maaashさん、typesterさんの次のCTOをできるのは非常に光栄なことです。彼らはカヤック時代、僕のソフトウェアシステムアーキテクトの師匠とも言える存在でした。僕がモノリシックなWebアプリケーションの作り方しか知らなかった頃に、彼らが必要に応じて独自デーモンをいくつも作ってシステムを組み上げていく姿には衝撃を受けました。
まあその後の運用が大変になったりもするのですが、そこも含めて彼らが携わったシステムを現職で引き継げることは楽しみに思っています。
IoTハードウェアを作るということ
元々Nature Remo自体は便利に使ってはいたのですが、技術領域として、ハードウェアやIotにはそれほど興味はありませんでした。電子工作とかをするわけでもないので。だからこそ、逆に、こういう未知の領域でチャレンジできるチャンスが舞い込んできたのは面白いと考えました。
情熱があって何かを始める人なんて少なくて、普通は何気なく始めたことに無意識のうちにのめり込んで、そこから情熱が生まれる
岡本太郎のこの言葉が好きで、なんでも前向きに、主体的に取り組んでみたら面白くなるものです。Mackerelも最初は正直そこまで興味があるわけではなかったのだけど、やってみたらめちゃくちゃのめり込んだ。現職でもそういう体験をしたいと思っています。
今も、ECHONET LiteやWi-SUNといった全然知らなかったプロトコルや規格の話が出てきて大喜びしています。
ハードウェアを含めた生産を如何にアジャイル的にやるかみたいなところにも興味があり、トライしていきます。
強力なプロダクトオーナー
前職では長らく僕自身がプロダクトオーナーをしていて、それはそれで面白かったのですが、個人的には強烈な個性を持つプロダクトオーナーと一緒にやるのも結構好きというのもあります。
CEOの塩出は個性的なビジョンを持っている人で、まだ若く、頭の回転も速いので、一緒にやっていくのはかなり面白そうだと思っています。
リスクテイク
誘われたとき、正直、生活水準の維持が頭をよぎりました。
はてなで働く中で、子供が2人でき、マンションも購入し、生きていく上で考慮すべき事項が増えました。そして、はてなのエンジニアの中でトップクラスに給与をもらっていましたし、フリーランチもあるので働くには恵まれた状況でした。
だから逆にその環境を捨てるのには躊躇してしまう状況でもありました。今回の話を受け、そういう自分に気づき、身軽さを失っていることに危機感を覚えました。まだギリギリリスクテイクできるだろうということで、妻とも相談し、新しいチャレンジをすることを決めたということもあります。
よく考えてみると、こんなチャンスはなかなかなく、これまでエンジニアとして実績を積み上げてきてよかったとも感じています。
個人的には、ベンチャーの多くのことが決まっていないカオス感が好きです。とはいえこの規模の人数のどベンチャーともなると初めてなので、その中で自分が経営者としてどう振る舞えるか、成長できるかというところには自分のことながら関心を持っています。
ということで、皆様Natureをよろしくお願いいたします。