マンション購入記(勢いで購入を決めるまで)
家を買うつもりはあまりなかったが、ライフステージの変更に伴い買った、という良くある話です。2016年までの昔話です。
一応今の住所はあまり積極的にはネット上では公開していません。ただ、分かる人にはどのあたりか分かってしまいそうなので、その場合はそっとしてもらえると嬉しいです。
二子新地時代の購入未遂事件
結婚当初は僕は持ち家志向は強くなく、妻の方が比較的強かった。ただ、当時住んでいた二子新地が非常に気に入っていたこともあり、一度、近くの不動産屋に行ったことがあった。2011年頃の話。
確か二子玉の再開発絡みで周辺にマンションや建売住宅が建ちはじめていて、その中で当時の近所に建設中の分譲住宅が悪くない金額で売りに出されていたことがあった。それをふらっと内見させてもらい、それが良かったため、興奮した妻に連れられて不動産屋にまでも行くことになった。
「あーこれは買わされる流れかもな」と思っていたのだが、果たしてその物件は売約済みであり、その他いくつか紹介されたもののピンとくるものはなかった。
そして「もしかしたら近々会社が上場するかもしれないんですよね」とか話したら「でしたら、それまでお待ちになったほうがローン審査も通りやすいかも知れませんね」と不動産の方も言ってくれてその場は収まり助かった。当時はカヤックに勤めており上場前だった。
その後カヤックは上場まで時間がかかり、妻の持ち家志向も段々と目減りしていったこともあり、家の購入話は出なくなった。しかし、この頃の予算感では数年後には二子新地で家を買うことなど不可能になり、同等の金額で郊外にマンションを買うことになってしまうのだから東京のマンション高騰恐るべしである。
残念に思ってはいないが「カヤックがもっと早く上場してたら二子新地に家を買えたんだけどなー」と冗談を言うことがある。
ライフステージの変化
2015年に35歳にして子供が生まれ、当時住んでいた賃貸が手狭になることが見込まれたため、引っ越しを意識し始める。ただ、たまに検索して調べるくらいで、本腰では検討はしておらず、買うつもりもなかった。妻もそう思っていた。二人目をつくる可能性もあったし、一旦もう少し広めの賃貸に引っ越して、その後、家族構成を決めたら家を買うかも知れない、という感覚だった。
とは言え、今から思うと、この頃は以前と比べて家を買うことに対して抵抗感自体は少なくなっていた。収入が安定してきて、今後も安定させられるだろうと多少は自信が持てるようになってきたからだ。
また、妻としては子育てや老後までの生活は日本、そして実家が近い東京近郊が良いという意向があり、そこに対して僕も強い反対意見もなかったので、その後の人生において東京近郊が拠点にはなるんだろうな、とは思うようになっていた。
逆に、ソフトウェアエンジニアとして海外で働く可能性も当時は考え始めていて(今もたまに考えている)、その選択肢は残したいとも思っていた。ただ、東京はワンホップでいろいろなところに飛べるし、例え居を構えたとしても、単身赴任なども選択肢に入れれば、身軽さがそこまで損なわれる事も無かろうとも考えていた。
モデルルーム見学と即決購入
2016年の年始、妻が実家から一枚のチラシを持ち帰ってきた。マンションのモデルルームの案内である。場所としては妻の実家からもそこそこ近い郊外エリアで、立地は良く、好みのエリアで、値段も悪くない。週末冷やかしに行ってみよう、という話になった。それで、2016年1月16日にモデルルームの見学に行ってみたのだ。
結論を言うと、モデルルームでまんまと気に入ってしまい、その場で買うことを決めた。これまでの話の通り、他にどこも比較検討していなかったが、妻も非常に気に入っていたし、周辺の相場から大きく外れているようなことがなければ、別に迷うこともなかろうという判断だった。迷い出すとキリがない気もしたので。
見学一通り終わった後に「買うので予約させてください」と言ったら、逆に販売の担当者に「え…?もう決めちゃって良いんですか?」と困惑されてしまうくらいの即決ぶりであった。あまり「毛並みの良い客」だと見られなかったというのもあるのかも知れない。ただ、この販売の方が、ガツガツしてなかったのも逆に良いポイントではあった。
で、そこからローンの仮審査申し込みで「今の会社は勤続1年5ヶ月で4社目です」と申告したら、この担当者に絶句されて「えっ…、2社目ってことになりませんか…?」と謎の反応をされたのも面白かった。「え?そういうことして良いんですか?」って聞いたら「多くの方は精々2社とかですし、仮審査ですし…」とか言われたものの、流石にまずいだろうと思って(当たり前)、素直に申告した。どう考えてもまずい。
ちなみに当時は、はてな社に勤めていたが未上場だった。実はその翌週に上場承認が発表されるのだが、それは知っていたものの、逆に言ってはいけない状況なのであった。だから見学に行った日付も覚えているのである。
なので「カヤック」だとか「はてな」だとかフザけた名前の会社が職歴に並んでいて、未上場企業勤務で勤続年数も浅い人間が怪しまれるのも最もなことであった。タイミングが悪かったし、そんなタイミングでモデルルームに行ったのだからそもそも行く前は買う気はなかったのである。
何にせよ、初めて行ったモデルルームで即決購入とか、一般的にはやってはいけないことだと思います。
仮審査通過
仮審査はいくつか出して結局全部通った。担当者の方は、ネットで僕の経歴を調べたようだ、というようなことを言っていた。
大江戸Ruby会議04に参加した時に、amatsudaさんがHacking (My) Homeという面白い発表をしていて印象に残っていたのだが、その中の "They use Internet!" / "「社会的信用」on the net" が本当にあるのだなぁと感じた瞬間でもありました。
ということで、かなり勢いでマンション購入を決めたのである。